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八子知礼の「DXの本質」

DX推進に潜む“魔のデッドロック”──境目に注目した「課題発見フレームワーク」とは?

ゲスト:株式会社INDUSTRIAL-X 代表取締役CEO 八子知礼氏【後編】

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 今後20年の間に起こることを考えると、SX(ソーシャル・トランスフォーメーション:社会変革)を見据えて、各企業がCX(コーポレート・トランスフォーメーション)を伴うDX(デジタル・トランスフォーメーション)を行う必要があると説く、株式会社INDUSTRIAL-X代表の八子 知礼(やこ とものり)氏。前編では、自社の現在地を知るための「DXロードマップマトリクス」や「DXで目指す姿であるデジタルツイン」などを、ケーススタディを交えながらお聞きした。本稿では、全社DXビジョンの策定、DX推進の障壁となる“魔のデッドロック”、課題発見フレームワーク、組織能力の欠如とその解消法に迫る。

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「全社DXビジョン」をどのように策定すべきか

──このあとは、より具体的なDX推進のHowに関してもお聞きできればと思います。

八子知礼氏(以下、八子):そうですね。では、大企業のDX推進責任者の方々に向けて、DX推進に必要な「全体最適な視点」とは何か。その点から議論できればと思います。

 DX推進は、各部門の個別最適ではなく全体最適で行う必要があります。では、それをどのように行えばいいのか。我々がよくクライアントとの議論で使用する図を用いて説明します。

全社DX推進の基本的な考え方
図版:全社DX推進の基本的な考え方/出典:八子知礼『DX CX SX ―― 挑戦するすべての企業に爆発的な成長をもたらす経営の思考法 ――』(クロスメディア・パブリッシング、2022/3/28)を参照し、作図
クリックすると拡大します

 一般的に大手製造企業の場合は、まず中長期の技術ロードマップを策定したうえで、各部門の課題感を経営企画やDX推進部門が取りまとめて、全社規模のDXビジョンを策定します。そこから各部門の施策へと落とし込みます。

 読者の方はピンと来ると思いますが、部門別のDXビジョンをとりまとめただけの全社DXビジョンは、近視眼になりがちです。最長でも5年先ぐらいまでしか見据えられない、ビジョンとは呼べないものになってしまいます。

 部門ごとの課題を最大限に取り入れながらも、10~20年先を見据えた全社DXビジョンを策定するべきです。その際に、10年後のあるべき企業の姿をイメージし、第一段階として5年で実現すべきことを策定し、各部門の施策やKPIを置きます。第二段階では、当初想定した長期ビジョンに向かうために、理想の姿とその時点での姿にどのような差異があるのかを整理します。ありたい姿やあるべき姿は変えずに、たどり着くアプローチや組織能力を変えていくことが重要です。

 「全社ビジョン→部門ビジョン」でいいのではと思う方がいるかもしれません。しかし、それではDXが“他人事”のままです。この「部門→全社→部門」という、最初に「部門課題の棚卸し」を策定プロセスに入れることで“自分ごと”になります。言い換えれば「言い訳できない状況」を作ることもできるのです。

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この記事の著者

フェリックス清香(フェリックスサヤカ)

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