Figmaは、製品、Webサイト、ヘルプセンターの日本版を発表した。Figmaの製品が英語以外の言語にローカライズされるのは、今回が初。
東京都内で2022年7月に開催された記者発表会には、Figmaの共同創業者でChief Executive OfficerであるDylan Field(ディラン・フィールド)氏 、Chief Product Officerの山下祐樹氏、Chief Customer OfficerのAmanda Kleha(アマンダ・クレハ)氏、Figma Japanのカントリーマネージャー川延浩彰氏が臨んだ。
デザインコラボレーションツール「Figma」とオンラインホワイトボードツール「FigJam(フィグジャム)」の日本版リリースについて、CEOのDylan Field氏は次のように述べている。
「Figmaは『ウェブは本質的にボーダレスである』という考えをもとに創業され、そのアイデアは私たちの製品にも表れています。Figmaのユーザーコミュニティの81%と、収益の50%以上は、日本など米国以外の市場によるものです。東京に新しいオフィスを構え、日本にローカライズした製品を発売することで、国際的な視野を広げながら、日本における『デザイン経営』へのシフトを加速させ、『すべての人がデザインにアクセスできるようにする』という私たちのビジョンの実現に近づけたいと考えています」
また、CPO(最高製品責任者)の山下祐樹氏は、次のように述べている。
「今回のFigma初の日本語化には、CPOとしても、日本をバックグラウンドに育ったものとしても、特別な想いで開発に携わりました。このローカライズによって、これまで言語の壁のためにFigmaを利用できなかった方も、気軽にデザインにアクセスできるようになることを願ってやみません」
「Figma」と「FigJam」の日本版リリースは、サンフランシスコを拠点とするデザインスタートアップにとっての日本市場の重要性だけではなく、日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)において「デザイン」が果たす役割の重要性も反映しているという。
Figmaは、楽天やYahoo! Japan、LINE、富士通などの日本企業は既に利用している。また、今年5月には、デザインカンファレンス「Config」を視聴するイベント「Tokyo Config Watch Party」に200人以上の「コミュニティメンバー」が集まるなど、Figma製品に対して熱い思いをもったユーザーコミュニティも存在するという。
CEOのDylan Field氏は、次のようにも述べている。
「創業当初から、最高のプロダクトを作ることと同じくらい、活気あるコミュニティを作ることを重視してきました。ユーザーコミュニティは、Figmaを特別な存在にしている大切な要素です。コミュニティの熱意とフィードバックが、私たちのプロダクトと会社を前進させてきました。日本のFigmates(Figmaの社員)がユーザーのニーズに耳を傾け、サポートするために現場にいることを嬉しく思っています」
また、記者発表では、Figmaの経営層やスタッフがFigmaユーザーと交流するコミュニティイベントを、日本初の公式コミュニティイベントを東京都内で開催することも発表。このイベントでは、Figmaコミュニティのためにデザインされたオリジナルの衣類やアクセサリーなどを購入できる「Figma Store」の日本上陸についても発表予定だという。
Figmaのカントリーマネージャーである川延 浩彰は、次のように述べている。
「短期間のうちに、非常に優秀なスタッフを採用し、新しいお客様をお迎えし、製品とウェブサイトの日本語化を実現できた、ここまでの成果にとても満足しています。今後、数週間、数ヶ月、数年にわたって、本社と日本チームの支援を受けて、さらに多くのことを成し遂げるのを楽しみにしています」