リンクアンドモチベーションは、人への投資を企業価値向上につなげる「人的資本経営コンサルティング」を本格的に開始した。
2023年3月期より、有価証券報告書において、人的資本に関する情報と多様性に関する情報の開示が義務化された。ただ、真に企業に求められているのは、実際に人的資本の価値を向上させる人的資本営に取り組み、義務開示に限らず企業の独自性を表現する任意開示も含めて、ステークホルダーの共感を生み出し、企業価値を向上することだとしている。
現在リンクアンドモチベーションは、コンサル・クラウド事業においては「診断」による課題の特定と課題の「変革」（=人的資本経営の実践）を、IR支援事業においては、企業の資本市場に対する魅力的な情報開示（=人的資本経営の開示）を支援しているという。
今年は多くの企業で人的資本の開示が進んだが、次年度以降もより一層の人的資本経営の開示と実践の改善が求められると推察されることを受け、同社は診断・変革・公表を跨ぎ、企業の労働市場適応に加えて資本市場適応までを支援するサービスを開始したと述べている。
多くの企業では、人的資本の価値向上の取り組みと企業価値の向上がつながっていないのが実態だという。人的資本経営コンサルティングでは、この分断を乗り越える人的資本経営戦略の策定を支援するとしている。
支援概要
【組織設計】 事業と組織の「戦略的なつながり」を創る
事業の目指す姿を踏まえ、その実現に必要な組織像を定性的および定量的に目指す姿として表現する。
- 陥りがちな状態：経営・事業と組織の目指す姿が抽象度の高いキーワードでつながっている
- 同サービスで実現できる状態：経営・事業と組織の目指す姿が具体的に連動している
【施策設計】施策と施策の「有機的なつながり」を創る
組織の目指す姿の実現に向けた課題を組織人事ポリシーとして設定し、ポリシーに則り施策の優先順位を明確化する。
- 陥りがちな状態：多くの組織人事施策がバラバラに存在し、何が重要なのかが明確でない
- 同サービスで実現できる状態：目指す姿に合わせて組織人事施策が整理され、優先順位が明確である
【指標設計】実践と成果の「定量的なつながり」を創る
組織の目指す姿を実現するために、施策と紐づくKPIを設定し、成果が定量的に示せる状態を実現する。
- 陥りがちな状態：KGIという得たい成果のみが存在し、取り組み内容の効果が見えづらい
- 同サービスで実現できる状態：KGIに紐づくKPIが設定されており、取り組み内容の効果が見える
【ストーリー設計】企業とステークホルダーの「共感的なつながり」を創る
競合他社との比較を通して企業独自の魅力を見出し、ステークホルダーの共感を引き出すメッセージを設計する。
- 陥りがちな状態：他社との違いが不明確で、自社の魅力が伝わらない
- 同サービスで実現できる状態：他社との違いが明確で、オンリーワンの魅力が伝わる
リンクアンドモチベーションは、人的資本経営コンサルティングで人的資本経営戦略を4つの側面から策定し、その戦略に則って診断・変革・公表のサイクルを回すという総合的な支援を重ねることで、ミッションの実現に向けて事業成長を目指していくと述べている。
