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『他者と働く』宇田川准教授、対談・コラム特集

『他者と働く』宇田川准教授、対談・コラム特集

初の著書『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 』(NewsPicksパブリッシング)が好評の埼玉大学経済経営系大学院准教授で経営学者の宇田川元一氏。Biz/Zine編集部との出会いは3年半前。多くの記事でご一緒したので、感慨深く著書を読ませていただきました。この特集では、宇田川先生のコラム、インタビューで好評であったものを中心に紹介させていただきます。

共創し学習する新しい組織論:コラム

  • “流行りの対話技法”では「対話」は生まれない──ナラティヴ・アプローチによる組織変革

     前回、私が研究において依拠している思想「ナラティヴ・アプローチ」を紹介した。その中で、自分の認識の外側にある“得体の知らないもの”に気づく「相対化」に触れた。ナラティヴとは、語りや物語のことで、相対化された既存の物語に“新しい物語”を紡ぐのがナラティヴ・アプローチだ。今回は、前回の記事に対して多くの方から頂いた反響の声の中から、特に私が気になった「対話」に関して考えてみたい。対話という概念の重要な側面をもう一度捉え直すことを通じて、対話とは何であり、何が求められるものなのか、そして、なぜ対話が...

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  • 「組織が変わる」とは“新しい物語”を紡ぐこと──「ナラティヴ・アプローチ」とは何か

     反脆弱的な組織を創っていく重要性を先日の講演で述べた。反脆弱的な組織とは、想定外のことに直面することを前提としながら、想定外のものを活かして進化していく組織のイメージである。しかし、反脆弱的な組織になるためには、何が必要であろうか。それは、新しい物語を生み出していこうとする「ナラティヴ(語り)」であると考える。なぜならば、想定外の出来事とは、それまで“当たり前とされてきた既存の物語”を相対化し、“新しい物語”を必要とする状況だからである。このコラムでは、ナラティヴ・アプローチの思想や考え方を考...

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  • 残業時間が減っても経営が変わらないのはなぜか──組織の「技術的問題」と「適応課題」

     働き方の変革や企業のイノベーションは今日の日本企業の大きな課題である。だが、実際はどうだろうか。12月に開催されたBiz/Zine Dayの講演でも述べたが、私は一昨年、九州から東京に戻ってきて驚いたことがある。それは、おびただしい勉強会やワークショップが日々行われていること。そして、大手企業を中心に数多くの研修が行われていることである。無論、これらが悪いことではないが、一方で、日本の企業社会が大きな変革を求められているにも関わらず、現実の変化に乏しいのも事実である。我々は実は多くのことを学ん...

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  • 新しい組織は「階層構造」から「共同体」になり、リーダーは「ファシリテーター」となる

     組織論の領域でも、これまでにコラボレーションを促進し、経験からの学びを活かす組織のあり方は研究されてきた。これらの研究では、旧来の階層構造とは異なる「共同体(community)」として組織を捉え直す研究が展開されている。前回のコラムの流れを受け、第2回のコラムでは、「実践の共同体(community of practice)」と「協働する共同体(collaborative community)」という二つの共同体についての議論を紹介し、「コラボレーションの促進」と「経験からの学び」がどのよう...

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  • イノベーションを生む組織が「コラボレーションの促進」と「経験からの学び」を重視する理由

     日本の企業社会は、今大きく変わろうとしている。日本企業の低迷を打ち破るべくイノベーションの必要性が叫ばれる一方で、働き方改革への切実なる要請も高まっている。マネジメント理論では、ホラクラシーやリーン・スタートアップなどの新しい概念が登場し、一方で、システム思考や社会構成主義に代表される新しい考え方にも徐々に関心が高まっている。様々な概念や考え方が登場することは、使える道具が増えるという意味では良い。しかし、一方で、あまりのスピードで次々と現れる様々な考え方に対して、これらが一体何を論点とし、何...

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  • 組織が「問題解決のパラドクス」に陥らないために必要な、リーダーの“触媒”としての役割

     前回のコラムや関連する記事(武井さん対談前編・後編、渡邉さん鼎談前編・後編など)を読んだ方からは、「コラボレーティブで経験から学習する組織になるためには信頼関係がなければ変わりようがないのではないか」という意見を多数いただいた。確かに、新しいコラボレーティブで経験から学習する組織のあり方を実践している組織には、確固たる信頼関係があるように見える。だが、それは結果であって、原因ではない。大切なのは、結果として信頼関係が生み出されるようなプロセス、そのプロセスを生み出す日々の実践(プラクティス)を...

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  • なぜ新規事業の芽は“合理的”にミドルに摘まれるのか──「共進化ロックイン」の罠

     日本企業がイノベーティブな存在だと認識されなくなって久しい。イノベーションは、単にアイデアがあるだけではなく、それが社内淘汰環境を生き抜いて、資源配分を受け、事業化に成功ことによって初めて成し遂げられる。そうであるならば、新規事業が社内で育たなくなっていることに、その要因があると考えられる。それはなぜだろうか。この点について、あまり日本では紹介されていない経営戦略論研究者バーゲルマンが明らかにした、市場と戦略が共進化して新規事業が淘汰されてしまう「共進化ロックイン」に関する議論を紹介する。その...

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宇田川先生初の著書『他者と働く』対談

  • ミスターミニット迫氏と宇田川准教授が語る、「経営と現場のナラティヴの溝」と「企業における依存症」とは

     組織論・経営戦略論研究者の埼玉大学大学院宇田川元一准教授の初の著書『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』(NewsPicksパブリッシング)は、組織で起きている複雑で厄介な問題を解く鍵としてナラティヴ・アプローチという考え方に基づく「対話」を促す本だ。本連載では、同書をベースに組織における様々なビジネスパーソンと対話について議論していく。  初回のゲストは靴修理の老舗「ミスターミニット」を運営するミニット・アジア・パシフィック株式会社 代表取締役社長の迫俊亮氏。迫氏の著書『やる...

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  • 経営者に必要なナラティヴの溝へ橋をかける対話力──同じ出来事に別の物語を読む「脱構築」と「教養」とは

     組織論・経営戦略論研究者の埼玉大学大学院宇田川元一准教授の初の著書『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』(NewsPicksパブリッシング)をベースに宇田川氏と「ミスターミニット」の迫俊亮氏(ミニット・アジア・パシフィック株式会社 代表取締役社長)が対談した。前・中編に続き、迫氏と宇田川氏の経験を交えながら、経営者の「対話の力」がいかに重要であるかが語られた。

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  • 経営者は他社の成功事例や流行りの理論への依存から脱し、現場での対話をせよ

     組織論・経営戦略論研究者の埼玉大学大学院宇田川元一准教授の初の著書『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』(NewsPicksパブリッシング)をベースに宇田川氏と「ミスターミニット」を経営する迫俊亮氏(ミニット・アジア・パシフィック株式会社 代表取締役社長)が対談した。前編では、迫氏の著書『やる気を引き出し、人を動かす リーダーの現場力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)にも触れながら、迫氏が若くして社長職につき、現場のナラティヴを知ることの重要性に気づくまでが語られた。中編では...

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  • 組織の溝に橋を架けるために“相手が使う言葉”に着目する──Sansan藤倉氏と宇田川准教授が語る

     組織論・経営戦略論研究者の埼玉大学大学院宇田川元一准教授の初の著書『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』(NewsPicksパブリッシング)は、組織で起きている複雑で厄介な問題を解く鍵としてナラティヴ・アプローチという考え方に基づく「対話」を促す本だ。本連載では、同書をベースに組織における様々なビジネスパーソンと対話について議論していく。  今回は2009年にSansanに入社し、2018年にCTOに就任した藤倉成太氏をゲストに迎えた。宇田川氏の著書を読み、大いに共感したという...

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  • 健全な組織が持つ「変えない本質」と「日々のアップデート」──マネジメントが担う「ギャップの設定」とは

     組織論・経営戦略論研究者の埼玉大学大学院宇田川元一准教授の初の著書『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』(NewsPicksパブリッシング)をベースに宇田川氏とSansan株式会社CTOの藤倉成太氏が対談した。  エンジニア組織においても、技術的なスキル以上に対話の力が求められるということがリアリティをもって語られた前編に続き、後編では藤倉氏がマネジメントのスキルをどのように磨いてきたか、会社の成長を支える開発組織と人材をどう育てて行くのか、といったテーマが語られた。

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  • 新規事業にこそ必要な“異質な他者と働くこと” ──アクセンチュア市川氏と語るナラティヴの三軸と戦術

     今回は新卒でアクセンチュアに入社し、30代でインフラストラクチャ・アウトソーシング事業の立ち上げを担い、2017年に新たにセキュリティ部門を立ち上げた市川博久氏(執行役員 セキュリティコンサルティング本部 統括本部長)をゲストに迎えた。あえて異質な人材を集めることで新しい価値を生み出そうとしている市川氏の実践は、まさに宇田川氏が提唱する「対話」にほかならない。具体的内容や、若者の可能性を引き出そうとする市川氏の原動力について、前・後編でお伝えする。

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  • 大企業で “生きづらさ”を抱くリーダーが、なぜ異質な人材を融和させる「カタリスト」になったのか?

     前編では、これまでにないサービスを生み出すためにあえて異質の人材が集まるチーム作りにチャレンジする市川氏の実践が語られた。後編では、チームメンバーの能力を引き出してビジネスの成果に結びつけるという市川氏の仕事のスタイルが生まれた背景を探るとともに、宇田川氏が提唱する「対話」の実践者が増えていく可能性についての議論がなされた。

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鼎談連載:人事と経営のジレンマ

  • ヤフー小向さんと語る「組織」と「個」という二項対立からの脱却──心理的安全性と多様性への違和感

     連載「人事と経営のジレンマ」では、組織論・経営戦略論研究者の埼玉大学大学院宇田川元一准教授と、リクルートマネジメントソリューションズにて、HR領域における事業開発をリードする荒金泰史氏がナビゲーターとなり、有識者・実践者との鼎談より、事業開発における経営と人事の役割を紐解きます。  第2回ゲストは、ヤフー株式会社にて人事制度設計や人財・組織開発に携わる小向洋誌氏。全3本の記事でお届けします。前編では、人事担当者らしからぬ経歴から、「事業のための人事」というポリシーとその具体策をお聞きしました...

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  • “1on1のヤフー”から脱却して目指すもの── 漢方薬と外科手術による組織の在り方の最適解とは?

     第2回ゲストは、ヤフー株式会社にて人事制度設計や人財・組織開発に携わる小向洋誌氏。全3本の記事でお届けします。前編に続く中編では、“1on1のヤフー”からの脱却、組織にとっての漢方薬と外科手術の使い分け、組織に必要な自由と規律のセット、経営と組織開発の役割の違い、などが語られました。

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  • “机上の組織論”に固執せず、変化を拒まない組織へ──“事業軸”で考える「経営のための人事」とは?

     第2回ゲストは、ヤフー株式会社にて人事制度設計や人財・組織開発に携わる小向洋誌氏。全3本の記事でお届けします。組織における対話で必要となる「準備・観察・解釈・介入」というプロセス、「好きを大事にせよ」という論調への違和感、新規事業の適切な人員配置への期待、机上の組織論に固執しない変化を拒まない組織、などを語り合いました。

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  • 三菱商事・和光貴俊氏に聞く、業績好調でも拭えない危機感──ビジネスモデル大転換時代に不足する経営人材

     連載「人事と経営のジレンマ」では、組織論・経営戦略論研究者の埼玉大学大学院宇田川元一准教授と、人材育成・採用・組織開発に関するサービスを提供するリクルートマネジメントソリューションズにて、HR領域における事業開発をリードする荒金泰史氏を連載ホストに迎えます。「事業開発×人事・組織開発」をテーマに、有識者・実践者との鼎談を実施し、経営変革の両輪を担う「事業開発」と「人事・組織開発」それぞれの役割、両部門が共同して行うべきこと、部門を跨いでのみしかなし得ない経営変革に必要な要素とは何かを探索します...

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  • 経営戦略の核となる人事の役割は社内リソースの「補給戦」、ロジスティクスの構築である

     連載「人事と経営のジレンマ」第4回では、カゴメ株式会社CHO(最高人事責任者)常務執行役員の有沢正人さんにお話をお聞きしました。  前・中・後の三編でお届けする記事の前編では、「会社の制度、文化を変えていくには、まずは上から変わらなければならない」と、力強いメッセージをいただきました。続く中編では、有沢さんに「現状の日本企業の人事が抱えている課題感」についての考察を伺いながら、経営戦略のための人事戦略について、宇田川さん、荒金さんとさらに議論を深めていきます。

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