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リターンは財務か、戦略か。投資の意思決定体制やメンバーの投資スキルは?異業種3社のCVC担当者が語る

01Booster Conference 2023 レポート

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業種や特色の異なる3社のCVCが登壇

中垣徹二郎氏(以下、敬称略):私は27年間ずっとベンチャーキャピタルの人間として活動しており、2011年にはDNX Venturesを共同創業し、今日に至るまで事業会社のオープンイノベーションやCVC立ち上げを支援してきました。

加藤丈幸氏(以下、敬称略):私は、パーソルグループのCVCであるパーソルベンチャーパートナーズで代表を務めています。当時100人超規模のスタートアップだったインテリジェンス(現 パーソルキャリア)に入社してから、ずっと人材業に関わってきました。社内での新規事業立ち上げも複数回経験しているのですが、あるとき「何もかも自前で立ち上げて成功させるのは難しいな」と感じ、それからオープンイノベーションに舵を切り現在のCVC活動に至っています。

 パーソルグループは「はたらいて、笑おう。」というビジョンを掲げており、このビジョンを共に実現できそうなスタートアップを投資対象にしています。投資先は現在64社で、約25件はEXIT済みです。そのうち9件はパーソルグループが買収しています。

関本峻治氏(以下、敬称略):私は、三菱倉庫を母体としたCVCであるMLCベンチャーズで執行役員を務めています。MLCベンチャーズは、2023年4月に立ち上がった新しいCVCです。物流の2024年問題や慢性的な人手不足、再生医療やワクチンの超低温輸送、データ化・自動化されたEC物流など、高度な物流需要に対応するためのR&D組織としての役割を期待され設立されました。そのため、物流テックやモビリティ、IoTなどの分野を投資対象としています。

國分丈明氏(以下、敬称略):私は、ロッテベンチャーズ・ジャパンで代表取締役社長を務めています。韓国では5大財閥の1つに数えられ、デパートやホテル、化学、建設、不動産、金融などを手掛けるコングロマリット企業であるロッテですが、ロッテベンチャーズは2016年から韓国で活動を開始し、これまで年間1,000社が応募するアクセラレータープログラムを開催。また、250社超に投資してきました。

 一方、私が代表を務めるロッテベンチャーズ・ジャパンは、ファーストリテイリング副社長やファミリーマート社長を務めてきた澤田貴司が立ち上げた会社で、2022年5月に75億円のファンドを設立し、既に国内で投資を始めています。ご存知かもしれませんが、ロッテホールディングスの社長はローソンやファーストリテイリングで社長を務めてきた玉塚元一で、この2人は投資委員会にも名を連ねています。そういった意味でロッテベンチャーズ・ジャパンは、プロ経営者がその視点でスタートアップを判断し、投資後は彼らのネットワークも使いながら支援することを強みにしているCVCです。

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この記事の著者

納富 隼平(ノウトミ ジュンペイ)

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