日本の伝統的企業の多くが「両利きの経営」に失敗している理由
──前編を含め、日本におけるスタートアップ買収の課題が数多く話題に挙がりましたが、それを踏まえてお二人から提言はありますか。
増島:総じて、大企業側の解決すべき課題は大きいかなと思いますね。多くの日本の伝統的大企業は新規事業をゼロから立ち上げて本業以上の規模に成長させた経験に乏しいです。これは、つまり両利きの経営を実践できたケースが極めて少なく、その体制構築にも習熟していないということですよね。これはスタートアップ買収に限らず、日本においてオープンイノベーションが成功しにくい根本原因になっています。