慢性疾患期の企業を変革するために“人を動かす”本
──野本さんは『企業変革のジレンマ』をどのように読みましたか?
野本:先生は経営危機の状態を「急性疾患」、穏やかな衰退の状態を「慢性疾患」と表現されていますが、本として売れるのはやっぱり「急性」の話だとは思うんですよね。僕は社会人になって通ったパートタイムMBA(グロービス経営大学院)で200本以上のケースを読みました。やっぱり「急性疾患」的な経営危機を題材としたものが多い。そういう状況だから、「慢性疾患」にアプローチする本はなかなかありません。そういう意味で貴重な本だと思います。