事業部との連携は「地道な取り組み」がポイント
最初のテーマは、「事業部との連携」だ。青島氏は、社内コミュニケーションの施策に関するグラフを提示した。リーディングCVCと一般CVCの取り組みの差を示したもので、上部に位置する項目ほど、リーディングCVCの注力度合いが一般CVCのそれよりも大きいことを意味するという。青島氏は、「リーディングCVCが、地道な取り組みに注力していること自体、大きな発見だった」としつつ、登壇者たちに具体的な取り組み事例を問うた。
最初に質問に答えたのは、三菱地所株式会社 新事業創造部の橋本雄太氏だ。同社は、2016年ごろからスタートアップ投資を開始し、2022年3月、BRICKS FUND TOKYOを通じて本格的なCVC活動をスタートさせた。同社は、単なる不動産業を超えたビジネストランスフォーメーションを志向していることもあり、ファンドでの投資活動では短期的な事業シナジーを前提とせず、足元での協業が難しそうなバイオテックなどにも出資しているという。