生成AIを経営変革につなげるポイント
これまで、生成AIを業務に活用するためのステップを見てきたが、さらに先の経営変革にまでつなげるためには、どのような順序を踏めばよいのか。馬渕氏はその道筋を、4つのフェーズに分けて説明した。
最初の導入フェーズでは、外部オープンソースデータを活用した生成AIの利用を開始する。次の最適化フェーズでは、LLMにRAG(検索拡張生成)を組み合わせることで、業界固有データや社内文書データの検索を行うようになり、続く統合フェーズでは、事業やプロダクトにもAIを埋め込み、社内のビッグデータをもとに社内のプロセスを一貫して効率化する。そして最後は、AIを活用して新たなビジネスモデルやサービス、製品を生み出す変革フェーズに至るというのが、馬渕氏の考えだ。そして、現時点では日本企業の多くが導入フェーズや最適化フェーズに止まっているため、今後の課題は統合フェーズになるだろうと推測する。