なぜ壁ではなく“溝”なのか、解決法ではなく“解消法”なのか
講演に先立ち、Unipos株式会社代表取締役社長の斉藤氏が登壇。今回のテーマである「組織の変革を妨げる『3つの溝』の解消法」について、「なぜ壁ではなく“溝”なのか、解決法ではなく“解消法”なのか、そこを意識すると問題の本質が見えてくるのではないか」と語った。
斉藤氏が引用したUnipos社による「社内コミュニケーションに関するアンケート」の調査結果によると、「新たな挑戦をしたいと思っている人」は61.3%という結果となり、決して挑戦に意欲がないわけではない。しかし、「新しい挑戦に対しハードルを感じている人」は84%にも上り、その理由の1位は「失敗への恐れ」、2位に「立場にないという遠慮」があがっている。一方、新しい挑戦にハードルを感じない人は、「自分のキャリアやスキルアップにつながる」「評価されていると感じる」などと答えている。両方を鑑みると、組織の中で十分に心理的安全性が担保されていれば、多くの人が挑戦に意欲的になる可能性があることが伺える。
続いて登壇した株式会社リクルートマネジメントソリューションズのマネジャー荒金泰史氏は、近年同社に寄せられる“人事の悩み”について紹介。ミクロでは「上司と部下のコミュニケーションのすれ違い」による早期離職、ハラスメント、メンタル不調などの問題が生じており、「実際に話せば容易に解消することも少なくない」と語る。他にも組織内のコミュニケーションの課題が多数見受けられるという。その中で最も象徴的なコミュニケーションは、本イベントのテーマでもある「3つの溝」だとし、「共に解決策を探っていきたい」と意欲を語った。