クロスメディア・パブリッシングは、書籍『戦略デザイナーが伝えたい、システムのデザイン』を刊行した。

同書では、複雑化する現代社会の課題を根本から解決するための新しいアプローチ「システムのデザイン」を実践的に解説した一冊。従来のデザイン思考が個別最適(ユーザー中心)を目指していたのに対し、システムのデザインは全体最適(システム全体の調和)を追求した。
著者の山田和雅氏は、三井物産での実務経験とイリノイ工科大学デザインスクールでの学びを融合させ、個別最適を超え、全体最適を目指すシステム変革の方法論を体系化。具体的な事例とともに、複雑適応系システムの変革プロセスを8つのステップで詳しく解説している。
同書の特徴は、理論だけでなく実践に重点を置いていること。前半の「課題分析フェーズ」では、複雑なシステムの現状を捉える4つのステップを、後半の「未来創造フェーズ」では、システムをあるべき姿へとリデザインする4つのステップを学べる。
また、事例として5つのプロジェクトを詳しく紹介。日建設計PYNTが主体となった「メンタルヘルスとまち」プロジェクトをはじめ、水素技術の社会実装、精神・発達障害者の就労支援、北海道大学のキャンパスビジョン策定、米国ダーラム市の緊急通報システム改革など、多様な分野での応用例を通じて、システムのデザインの実践的な活用方法を学べる。
同書の構成
- はじめに ~システムのデザインとの出会い~
- 序章 なぜシステムのデザインが大事なのか?~デザイン思考は進化する~
- 第1章 システムを捉えるとはどういうことか?
- 第2章 実践プロセスと方法論の全体像
- 第3章 (前半)課題分析フェーズ どうすれば複雑なシステムの現状(As-is)を捉えられるか?
- 第4章 (後半)未来創造フェーズ どうすればシステムをあるべき未来(To-be)へとリデザインできるか?
- 第5章 戦略としての「システムのデザイン」
- 第6章 「システムのデザイン」プロジェクト事例集
書籍情報
【クリックで拡大】
- タイトル:『戦略デザイナーが伝えたい、システムのデザイン』
- 著者:山田和雅
- 定価:2,750円(本体2,500円+税)
- 体裁:A5判/320ページ
- 発行:株式会社クロスメディア・パブリッシング(クロスメディアグループ株式会社)
【関連記事】
・戦略デザインファームBIOTOPE、10周年でリブランディング実施
・ACTANTとメッシュワーク、システム思考の俯瞰力と人類学の探索力を統合したリサーチプログラムを開発
・CGOドットコムとインフォバーンが「ギャル式デザイン思考プログラム」の提供を開始
