2026年1月27日、Pendoジャパンは「DXユーザー体験白書 2026」の調査結果を公開した。本調査は、従業員100名から3,000名以上の国内企業の経営者層とDX担当者、計726名を対象に、11月26日から12月3日にかけてインターネットリサーチで実施された。

調査によると、DX化の進捗状況や評価を「企業全体で」確認できている経営層は51%、DX担当者は53%にとどまっており、半数近い企業では全社的な把握ができていない実態が判明した。評価確認についても、経営層で50%、DX担当者で47%が全社での実施と回答した。
企業が全社的にDXの進捗や効果を把握できない主な要因として、「システムごとや部門ごとで情報粒度が異なり、統一評価が困難である」ことが最も多く挙げられた。
また、DXの進捗確認や評価方法については、経営層では「定性的な報告」(58%)が最多である一方、DX担当者は「ログ等による定量的な確認」(71%)が最多と、両者のアプローチに違いがみられた。DX担当者はアンケートによる定量的把握(67%)の比率も高かった。
DX推進の目的については、経営層・DX担当者いずれも「業務効率化・生産性向上」を最も重視していると回答した。システム導入後の課題としては、経営層が「システム投資の効果が可視化できていない」「社内の関係者間で共通認識が持てていない」を挙げる一方で、DX担当者は「システム投資の効果がうまく報告できない」や「啓蒙活動が課題解決につながりにくい」といった現場の運用面での課題を挙げており、両者の間で意識の違いやギャップが存在している。
システム導入後の目標達成率については、経営層で23%、DX担当者で12%が「90%達成」と回答し、総じて低い水準にとどまった。その主要な要因として「明確なKPI(目標指標)がない」が最多であった。
データの取得状況に関しては、属性データや行動データは比較的取得が進んでいるものの、感情データの取得は少なかった。取得方法は「システムのログデータ」や「全社向けアンケート」が主流となっている。
目標達成率の高い組織は、「ユーザー行動の録画」や「個別インタビュー」など多角的に行動データを収集している傾向が明らかになった。また、DX担当者のほうが行動・感情データへの関心や利用希望が高い。
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今回の調査結果から、DXの進捗や成果を評価するためには経営層と現場が共有できる「共通の評価軸」を持つことが有効であり、定量的・定性的データに加えて感情を含む体験データの統合的活用が重要であることが示された。Pendoジャパンは、今後もこうしたユーザー体験データの統合利用を支援していくとしている。
