ConFinanceAIは2026年8月21日、2026年上半期(1月~6月)に上場企業が公表した不適切会計事例について、公開情報をもとに分析結果を発表した。

東京商工リサーチの調査によると、不適切会計・経理を開示した上場企業は27社となり、前年同期の29社からわずかに減少した。しかし、「粉飾」の件数は4件から12件へ3倍に増加し、不適切会計全体に占める粉飾の割合は13.8%から44.4%に急上昇した。
分析内訳では、27件中、粉飾12件、会計処理等の誤り12件、着服・横領3件だった。とくに粉飾の増加が際立っており、単なる会計処理ミスとは異なる「実在性リスク」の高まりが示唆される。背景には、過去に発覚した事例による監査法人の厳格対応強化があるとされるが、「発覚・開示された事案」が増加している現象自体は、ガバナンス上重大なシグナルといえる。
発生当事者では、「子会社・関係会社」を原因とする事例が全体の29.6%(8件)に達し、前年同期比で60%の増加となった。8件のうち、粉飾4件、会計処理等の誤り4件となっており、子会社や関係会社といったグループ内管理の難しさが浮き彫りとなっている。親会社の管理監督が及びにくい現場でのリスク認知と、管理境界の明確化が重要である。
業種別には製造業と情報通信業がそれぞれ7件と最多となり、特に情報通信業では7件中6件(85.7%)が粉飾であった。この業種特有の課題として、合理的な売上認識や取引実態の把握が困難なケースが挙げられる。
ConFinanceAIは、不正発覚前の「財務」「取引」「組織」について、多層的に変化のシグナルが現れる点を強調している。財務面では売上高の急増や売掛金増加、営業キャッシュ・フローとの乖離、特定月における売上集中が挙げられる。取引面では特定取引先への売上集中や過年度からの不自然な取引、子会社・関係会社経由の取引増加が確認された。組織面としては担当者への業務集中、職務分掌の不十分さ、子会社管理・監視の不足がリスク要因となる。
これらのシグナルが単独でみられても直ちに不正とは断定できないが、複数が同時に出現した場合にリスクが高まる。ConFinanceAIが開発したAI搭載の分析サービス「FraudLens」では、財務データや取引データを継続的に分析し、複数シグナルの組み合わせを早期に可視化できることを強調している。
会計不正は「突然発生する」のではなく、異変の蓄積が発覚につながるケースが多い。従来の調査や内部監査では膨大なデータを横断的かつ継続的に分析するのは困難であるが、AI活用による変化検知が有効であると結論づけられている。
今後は、会計不正への対応を「発覚後対応」から「発覚前の兆候検知」重視へと転換する重要性が増している。ConFinanceAIはAIと専門家による協働体制で、実効性あるガバナンスの実現に寄与していく方針である。
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