日本のバイオベンチャーの“種をみつけ育てる”という目的の原動力は何か?
津嶋:
知財を外から買ってくるということは、日本でも行われていたわけですよね? どういう点がアメリカに後れをとっていたのでしょうか。
佐野:
質も量も大きく違いました。アメリカの場合、2013年頃の統計では非上場のバイオベンチャーが2010社ありましたが、日本ではバイオテクノロジー関連でものづくりをしているベンチャーは50社あるかないか。そういう状況の中、日本の製薬企業は海外ベンチャーのいい案件を刈り取るばかりで、種を見つけて育てるという形のエコシステムはできていなかったんです。