リソース補強とアクティビティ配置はオペレーション
ビジネスモデルを因果ループ図で表現する3
リソース補強ループ
3つ目は、「リソース補強ループ」と呼ばれる均衡ループであり、ビジネスモデルの「オペレーション構造」に関連するものです(図7)。このシナリオは、以下の通りです。
「何らかの理由でコンピタンスが減少する。この減少は、それを補うための協働ネットワークの増加を求める。結果として、アライアンスやジョイントベンチャーといったアグリーメント(合意)を増やす。それによりリソースが補強され、リソースを活用するコンピタンスが向上する」
ビジネスモデルを因果ループ図で表現する4
アクティビティ配置ループ
4つ目は、「アクティビティ補強ループ」と呼ばれる均衡ループであり、これもオペレーション構造に関連するものです(図8)。このシナリオは、以下の通りです。
「コンピタンスの減少が、それを補うための協働ネットワークの増加(パートナーシップの拡大)を求めるところまでは、リソース補強ループと同じである。一方、この協働ネットワークの増加は、価値生成のためのプロセスグループへの関与を増大させ、価値構成(プロセスグループの集合体)を活性化させる。その結果、オファー(プロダクトやサービスの質や量)を増やす」
簡単に言うと、リソース補強ループとアクティビティ配置ループの2つは、オペレーション基盤内部のケイパビリティとリソースの過不足を、外部の力を借りて調整することで解決できる可能性を示しています。