「ブラック企業」観の背景にあるもの
ではなぜ働きたくないのか。藤野氏は、飲食やサービス業のアルバイトなどの就業経験が、若者の労働のマイナスイメージを生んでいるのではないかと言う。
日本では「お客様」の地位が高すぎるんです。それがモンスター消費者を生んでいます。アルバイトで飲食やサービスで仕事をする若者は、いつも怒られている。お客様の“ありがとう”が不足しています。なので、私は学生には、そういう消費者になるのはやめよう、“ありがとう”を伝える消費者になろうと言っています
コンビニでもありがとうを言うのは10人に1人ぐらいで、ほとんどの人が投げるようにお金を出し、黙って商品を受け取り去るのが普通。先進国でも、買う側が言葉を交わさない国は日本だけだと藤野氏は言う。