ムーンショット投資をアウトライヤーに委ねるマインドセットを大企業が持つには?
伊佐山氏は、ムーンショット投資とは、他の投資案件とくらべ“並外れた稀にみるアウトライヤー(もとの意味は異常値、外れ値。転じて、並外れた稀にみる天才や異端者)に対する投資であるために、孤独でもあり、勇気を必要とするものだと言う。
ベーブ・ルースはいつもホームランを打っているイメージがあるかもしれませんが、誰よりも三振が多かったんです。一番いいところで三振を打つ勇気があるからこそ、ホームランも出せたんですね。
下図は、アメリカにおけるベンチャー投資をリターンの大きさ別に集計したものだ。これを見ると、10倍以上のリターンが得られる投資(グラフの濃いグレーの部分)は全体の6%、それがリターン全体の60%を稼ぎ出していることが分かる。良いリターンのあるファンドを組成するには、ある一定のリスクを取る必要があるということだ。