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マイクロソフト西脇氏とブイキューブ間下社長が語るパワフル出張術

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「出張中不在につきリスケ」は大変なロス

間下:
会議や打ち合わせへの意識は大きく変えるべきでしょうね。まだまだ日本企業の場合、対面の会議でないとコミュニケーションがとれないと思っている。出張中のメンバーがいると会議が中止されたり、上司が不在だと意思決定が先送りされる。これは大変なロスなのです。私も「次にいつ日本にいらっしゃいますか」なんて聞かれますが、打ち合わせなんていつでもできるんです。
私は連絡をもらうと、どこでも打ち合わせします。空港ラウンジのブース、ホテルのロビーとか。電車はできないけど、タクシーの中でならできます。いつでもどこでもコミュニケーションできるよう意識が変わる必要があると思っています。

西脇:
特に中高年は気にし過ぎですよね。結果として不在だとジャッジが遅れ、ビジネススピードを損ねてしまう。日本人のホワイトカラーの作業効率が低いのって決裁部分がかなり大きいと思いますよ。
ホワイトカラーの生産性を高めるには「止めない・待たない・待たせない」ことだと思うんですよね。そのために有効なのはおっしゃるように、どこでもリモートで打ち合わせができるのが一番でしょう。

間下:
そもそも会議や打ち合わせってリモートだと10分あれば十分ですから。30分なんて長すぎますよ。資料を配布して読み込むのとか、その場でやることではないですからね。

ツールの進化で進むリモートワーク。進めるべきは中高年の意識改革

間下:
いつでもどこでも連携して仕事ができる環境には、やはりテクノロジーの進化は大きいですよね。かつてのメールが、今はメッセージやチャットに置き換わりましたし。それもメールを書くのに“ご挨拶”から始めたりしていましたが、今は聞きたいことだけを聞いてくるし、それを失礼だと誰も思わなくなりました。

西脇:
特に若い人は挨拶もそこそこに単刀直入ですからね。だから、メッセージやチャットは「フロー」でどんどん流し、メールには資料をまとめて送ってもらったり、自分でメールを出したりします。検索もできるので「ストック」というところですね。そうやって多くの人はそれを上手く使い分けていますが、たまに「全てメールで周知しろ」とかという人もいるのは悩ましいことです。

間下:
確かに。でも、チャットもあとから検索したくなることもありませんか。あとSNSを野放しに社内で使うと情報漏洩が心配という方もいます。そこで、そうしたニーズに応えて「V-CUBE Gate」という企業内コミュニケーションをモニタリングできるチャットツールを提供しています。アカウントを全社員に配布して、社内でやりとりした全てがログ化されてMicrosoft Azureに格納され、検索はもちろんNGワードなどの検閲も可能です。というと、偉い人から「俺のだけ検索不可にしてほしい」なんてリクエストされたりしますが(笑)。

西脇:
ありますね。もう、そういうの止めてほしいですよね(笑)。会社が守る範囲をきちんと把握して守る必要があるとはいえ、日進月歩で新しいツールが出てくる中で、ある程度ソーシャルなツールを使うことは必要だと思うんですよ。

間下:
気持ちもわかりますけどね。おそらくチャットなどでは「マネジメント感覚」が得られないんだと思います。実は私がシンガポールに行ったのも、想像以上に現地の動きが悪くて、レポートをもらっても理由が全くわからないからだったんです。だから、「感覚で掴みにくいもの」に対する不安があるのも理解はできます。ただ日本はほぼ考えることがわかるし、事実ベースで掴めば動きも見えます。さらに今後リモートワークを浸透させていくには、ジョブ・ディスクリプションを明確化して、感覚的に掴めなくても仕事を回せるようになることが必要です。評価の仕組みも考えなくてはなりませんね。

西脇:
そこにマイクロソフト的な視点から言うと、Office 365には作業分析をするAnalytics機能があるんですよ。メールや会議の時間はもちろん「誰と共同作業したか」を取得することも可能です。すると分析結果をもとに時間の使い方やチーム編成などAIが分析して、最適化のアドバイスをしてくれるんです。これはけっこう面白いですね。

間下:
Office 365との連携はいろいろ面白いことができそうだと思っています。既にAzureの翻訳機能を使っていますし、少々滑舌が悪いと上手くいきませんが、ブイキューブのWeb会議も既に字幕付きの同時通訳が可能になっています。

西脇:
ツールや環境はどんどん進化していくわけで、おそらく若い人はそれについていく。意識改革を意識すべきは、常に中高年層だと思います。

間下:
本当にそう思います。そして、ぜひシンガポールにも仕事をしにきてください。その際は最終便で寝ていきましょう(笑)。本日は誠にありがとうございました。

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