Autodeskとカブクが語る、「モノづくりの民主化」を加速させる3つの技術と持続可能性

Autodesk University Japan 2017 セミナーレポート

 1年に一度開催されるAutodesk国内最大のカンファレンス「Autodesk University Japan」。今年は、9月21日(木)、22日(金)と東京お台場にて開催され、製造、建築、土木、メディア&エンターテイメントなどの業界に革新をもたらす多彩な技術やツールなどの紹介が行なわれ、事例紹介やソフトウェア操作に関するセッションなども行なわれた。その当日の講演の模様をご紹介する。

[公開日]

[取材・構成] 伊藤 真美 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] AI・機械学習 ロボット プロトタイピング 事業開発 ドローン 3Dプリンティング アーバン・インフォーメーション・モデリング サステナブルデザイン アディティブ・マニュアファクチュアリング

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今後の日本の成長戦略の鍵、「モノづくり」の成長戦略は描けるのか?

 開会の挨拶には、米国オートデスク社でアジア太平洋地域担当を務める上級副社長 パトリック・ウィリアムス氏が登壇し、「本カンファレンスではAutodeskの最新のテクノロジーを紹介し、専門家や先進的なリーダーの話を聞くだけでなく、同業者同士がつながり合うすばらしい場です。ぜひともお互いの知識や経験を共有してもらい、ともに充実した時間を過ごしてほしいと思います」とカンファレンスに対する期待を語った。

パトリック ウィリアムスパトリック ウィリアムス 氏(米国オートデスク社 アジア太平洋地域担当 上級副社長)

 「Autodesk University Japan」は10年目を迎え、Autodeskの日本での事業展開は33年になる。その間、Autodeskでは、エレクトロニクスや自動車業界といった製造業を中心に、多くの日本企業をサポートし、顧客との関係を深めてきた。そして、日本が強みとする“モノづくり”を基盤として新しい業界へサービス提供を拡大し、「4年間で1.3兆ドルの収益、47万人の雇用創出を目標」に掲げる日本政府が推進する「経済拡大戦略」に則り、Autodeskもさらなる成長・拡大に貢献しようとしているという。

 そのモノづくり企業への貢献事例の1つとして、日本屈指の自動車メーカーであるホンダの1人乗りのコミューターEVが紹介された。そのパートナーである株式会社カブクでは、3D CAD「Fusion 360」を使用して設計・制作を行っている。ウィリアムス氏は、「このプロトタイプを作成するのにかかった時間はわずか2ヶ月。それによって何十万ドルものコストを削減しています。まさにモノづくりの未来を先取りして象徴するといえるでしょう」と語った。

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 続いて、オリンピックに向けた再生事業の1つとして、東急グループが中心となって取り組む渋谷駅の交通・商業施設の大型再開発が紹介された。プロジェクトの課題として、事業規模の大きさもさることながら、各種既存サービスを提供しながら並行して工事を行う難しさがある。その課題を解決するべく、「UiM(アーバン・インフォメーション・モデリング)」というコンセプト/ワークフローが採用され、複数のAutodeskのツールやソリューションが活用されているという。

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 Autodesk製品の活用は製造業・建設業などのほか、メディアやエンターテイメントにも及んでいる。たとえば、日本の主力コンテンツともいえるアニメ界では、昨年大ヒットした「君の名は。」で製作を担った株式会社コミックス・ウェーブ・フィルム (CoMix Wave Films Inc.)がAutodesk の「3ds Max」を採用している。特に冒頭シーンの風景の複雑さはその高度なテクノロジーがあって実現したといっても過言ではないという。

 ウィリアムス氏は「この10年間の間、東京ではこれまでにない変革が起き、今後も継続していくでしょう。それは今後の成長の第一歩であり、創造の未来の到来を告げるものです」と語り、カンファレンスの幕開けを行った。

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