世の中に新しい価値をもたらす「3種類の虎」とは何か?
藤野:私の分類では、世の中を元気にする「虎」には3種類います。
まず、「ベンチャーの虎」。今話したとおり、起業家ですね。都市を中心に先進的な技術とビジネス手法で、リスクをとって起業し、大きな成長を目指して挑戦する人たち。
次に、「ヤンキーの虎」。これは私が著書のタイトルにして定義づけたのですが、地方にいる元気な若者=マイルドヤンキーを束ねて土着で拡大する成長ビジネスをつくる人たち。
そして、新種の虎が「トラリーマン(会社員の虎)」です。最近、会社員でありながら会社の枠にとらわれず自由に自己実現している人がちらほらと出てきています。会社の資産を活かしながら、社命ではなく自分自身の「使命」に従って仕事していく人たちです。
起業はハードルが高く、地方で勝負するには基盤が必要だけれど、トラリーマンなら誰でもなれる可能性が開けます。
一番悲しいのは、会社に不満を持ちながら、追い詰められ、自殺など最悪の選択をしてしまうこと。それならば辞める覚悟でもう一回、会社に自分の居場所を作り直すという方法があってもいいじゃないかと。トラリーマンの発信を通じて、日本の閉塞感を打破したいんですよね。そんな思いを(広報の)坂崎につぶやいてみたら「いますよ、ピッタリな人が」と紹介されたのが…。