『自社でもレイティングをやめた方がいいだろうか』という問いからのスタートでよいのか?
こうした背景を踏まえて改めてPMIの全体像を捉えるにあたり、阿諏訪氏は「改めてPMIの全体像を捉え、導入を考えるフェーズで陥りがちなのが、表面的な制度改革に終始しすること」と警鐘を鳴らす。
よくありがちなのが『自社でもレイティングをやめた方がいいだろうか』という問いからのスタートだ。制度だけを変えても、実際の仕事の仕方やマネジメント、組織のあり方が変わらなければ、変化も成果も得られない。
そこでPMIを捉えるには、ベースに『人・組織と社会の哲学』があり、それを実現するための『戦略・カルチャー・マインドセット』があり、その上で『手続き・制度・ツール』がある、という3層で考えることが重要だ。さらに部分的にではなく、全体の縦の整合性を捉えることが望ましい。