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“妻の誕生日を忘れない”というジョブとサービスデザイン──ジョブ理論をデジマで活用する方法

Biz/Zine Day 2018 Spring レポート Vol.2

 2018年3月20日に行われたBiz/Zine Day 2018 Spring。テーマは「デジタル時代の事業開発と市場創造~顧客体験とジョブ理論によるデジタルシフト時代の経営~」である。津田氏の基調講演に続いて、登壇したのは株式会社電通デジタルの魚住高志氏と株式会社ビービット宮坂祐氏。電通デジタルはデジタルマーケティングのコンサルから開発・実装・運用・実行までワンストップで提供し、ビービットはユーザーエクスペリエンスをビジネス成果に繋げるための支援をコンサルとソフトウェア提供の2つの柱で行っている企業である。現在、二社はビービットが顧客理解サービスデザインを、電通デジタルがマーケティング基盤の導入運用を担当するという協業を行っている。その経験を受け、デジタルマーケティングを活用した好例と課題、解決のためのヒントを論じた。その内容を紹介する。

[公開日]

[講演者] 魚住 高志 宮坂 祐 [取材・構成] フェリックス清香 [写] 和久田 知博 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] マーケティング サービスデザイン 事業開発 UX デジタルトランスフォーメーション ジョブ理論 顧客体験 CX DX マーケティングオートメーション MA NPS

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デジタルマーケティングプロセス変革の肝は、“豊かな生け簀”を作るという「養殖型アプローチ」

 今年3月1日。この日は全国的に春の嵐で、数日前から交通に影響が出るほどの暴風雨が予測されていた。 通勤時間帯に暴風雨のピークをむかえる地域も多く、企業によっては前日から出勤を遅らせる対応を指示していた。そんななか2月28日の晩に魚住氏は友人の山本氏と飲んでいたが、その山本氏があるメールを受け取る。

 差出人はソニー損保カスタマーセンター。内容は、「明日は大荒れの天気です。気を付けてください」という趣旨の注意喚起に加え、「山本様は車両保険にご契約いただいています。もし契約車両が以下のような被害にあった場合は、車両保険でお支払いできる可能性があります……」というものだった。この対応が、デジタルマーケティングとして秀逸だと、魚住氏、宮坂氏は語る。

 デジタルトランスフォーメーションの掛け声のもと、マーケティング業務のデジタル化が急速に進む昨今。各社が様々なツールを導入し、マーケティングプロセスを変革させていこうとしている。

タイトル魚住 高志氏(株式会社電通デジタル デジタルトランスフォーメーション部門 サービスプロセスデザイン事業部 事業部長)
2004年電通入社。2017年より電通デジタル出向。コンサルタント兼プロデューサー。日本マーケティング協会「マーケティングマスター」。ビッグデータ領域のITベンダーやベンチャー企業とのアライアンス推進によるデータ事業開発を推進。また、クライアント企業のデジタルマーケティング(売れ続ける仕組み)戦略のコンサルティングに従事。 具体的にはデジタル広告プランニング、CRM戦略、顧客/営業業務管理基盤構築、デジタルマーケティング運用設計など。

 これまでのマーケティングはマス向けのものが主流で、対象となる大きな母体に広告を投下し、なるべく効率的にターゲットを誘導できるようにするという考え方をしていた。たとえて言うなら、地引き網漁的な偶発的アプローチである。しかし、デジタルマーケティングの時代には、その考え方を変える必要があると魚住氏は話す。

 デジタルマーケティング時代に必要なのは「生け簀(いけす)を作る」という発想だ。顧客と常に繋がり続けられるようにし、顧客と一対一のコミュニケーションをするなかで、顧客それぞれのタイミングを掴んでアプローチし、契約に結びつけるということが必要だ。いわば、養殖型アプローチである。そして、顧客との一対一のコミュニケーションを豊かにすることで生け簀を豊かにする必要があるのだ。

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