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なぜ「顧客の感情」を定点的に計測するのか──CXMが注目される7つの背景と実践論

Biz/Zine Day 2018 Spring レポート Vol.1

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 去る3月20日、Biz/Zine主催の「Biz/Zine Day 2018 Spring」が開催された。今回は、企業の主要な活動たる「イノベーション」と「マーケティング」をバラバラの部署で担うのではなく一気通貫で行うことが重要だという課題意識のもと、各分野のプロフェッショナルがその実践方法について語った。  本記事では、「カスタマーエクスペリエンス(CX)とは何か? CX向上を企業成長につなげる実践論」と題する株式会社Emotion Techの須藤勇人氏(マーケティング部 部長)の講演内容をレポートする。

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カスタマー・エクスペリエンス(CX)とは何かを理解するポイント

 須藤氏が所属するEmotion Techは、企業のカスタマー・エクスペリエンス(CX:Customer Experience)と従業員エンゲージメントの向上を独自のテクノロジーを用いて支援するサービスを展開している。

 講演テーマであるCX、いわゆる「顧客体験」とは、顧客が企業の商品・サービスから得る体験価値のことを意味する。ここで言う「体験」とは、商品を使うとき、サービスを受けているときだけでなく、カフェであれば店頭のポップを見る、注文する……、といった一連の体験が対象となる。

 須藤氏は近年CXが重視される理由を次のように説明した。

カフェならコーヒー、レストランでいえば料理、こういった商品単体としての価値だけでお客様を魅きつけていくことが年々難しくなってきています。そこで、接客による体験や店舗による体験など、こういった色々な体験を通じて顧客に価値を感じてもらい、より良い関係性を築いていこうというもの、これを指してカスタマー・エクスペリエンスと呼ばれます。

 また、CXを考えるにあたって重要なもうひとつのポイントとして、「あくまでも顧客の主観的な感情にフォーカスをしている」ということを強調した。

例えばチャットボットを導入し、顧客体験の価値を向上させようとする企業さんもあります。ただ、「チャットボットを導入することが顧客体験価値を高める」という企業目線で捉えられていると、それはカスタマー・エクスペリエンスとは呼べません。「このチャットボットを導入することによって顧客がどんな体験価値を得るのか」という顧客の主観的な目線に沿って顧客の感情をしっかりと捉えていく、これがカスタマー・エクスペリエンスと呼ばれるものです。体験価値を与えられているかどうかというのは企業の感覚的なものによって決められるのではなく、顧客の主観的な感情によって決められるべきなのです。

次のページ
カスタマー・エクスペリエンス・マネジメントが注目される7つの背景

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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