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デザイン人間工学--魅力あるサービス構築のために

大阪ガス行動観察研究所株式会社セミナーレポート:第3回

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汎用性の高いメソッドや知識を獲得し、ロジカルなアプローチを

 それぞれのタスクについて落とし込み、それらをベストなものにするために、様々な考え方やメソッドについて紹介された。たとえば照明のスイッチの適当な位置や文字の大きさを決める主観評価による「許容範囲測定法」、総合点とよい点・悪い点を分析することで複合的な評価をつかむ「重回帰分析」、時間軸で要求事項を抽出する「タスクシーン発想法」。他にも「評価グリッド法」「階層型要求事項抽出方法(REM)」など多数紹介され、いずれも特殊な能力がなくとも「知っていれば使える」ものであり、決して難しいものではないという。

 たとえばユーザーの要求事項から各部分へのコンセプトへとブレイクダウンさせ、そこに合致したデザインを導く。最終的にそれらのデザイン要素の統合化を行い、まとめていくというわけだ。その際、コンセプトの構成要素にウエイト付けを行い、構造化することがコツだという。またトップダウンとボトムアップそれぞれについての具体的な方法も示された。

 また、できた製品を仕様書やコンセプト、目的と照らしあわせて評価する「V&V評価」も紹介された。なかなかこうした見直しは行われないものだが、データベース化することで次の開発に役立つという。また、サービスレベルについても事前の期待値と事後評価を比べることで、その後の繁盛度がわかるという。

 山岡氏は最後に下記のように訴え、講演を終えた。

“日本の産業が発展するためには、コモディティ化しやすい製品ではなく、顧客価値の観点から製品を含めたトータルなサービスとして開発し、新しい価値として提供していくことが必要。速やかな開発のためにも、ロジカルに発想し、ロジカルに設計し、ロジカルにマーケティングを行うことを考えて欲しい”

●スピーカー紹介(敬称略)

山岡 俊樹(やまおか としき)
京都女子大学 家政学部 生活造形学科 教授

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