容積率や利益重視の開発からの脱却――“ライフ”をデザインする都市計画とは?
次に林氏は、東急電鉄の山口氏に対し、土地の用途内で限界まで高層化する、容積率重視の開発が限界に近づいているのではと問いかけた。また、石田氏に対し、テクノロジー企業は効率化や最適化に利益の源泉があるが、効率としては最適ではないものが、利用者にとって最も便利なこともあるのではないかと問いかける。
山口氏は「たしかに不動産事業者として都市計画を考えた場合、容積や用途重視の開発は難しくなっているのが現状です」と同意する。「容積に関しては今後さらなるオフィスは必要がなくなります。また、オフィスや住宅、店舗など様々な用途の空間を混在させる『ミクスドユース』が人気になってきているにも関わらず、法律で定められた用途地域の関係で作れないことが多いです」と話す。