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東京大学大学院・高木准教授に聞く、DXという社会変化を理解するための概念「デフレーミング」とは

ゲスト:東京大学大学院情報学環・学際情報学府 准教授 高木 聡一郎氏【前編】

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「デフレーミング」とは、情報技術によって様々なフレームが壊れていく時代の象徴的な概念

高木:産業革命以降、経済の黄金法則は、いかに同じ商品をたくさん作ってたくさん販売するかということだったんですね。そのためにある程度画一的な、誰もがそこそこ満足するような商品を作って大量に販売してきたのです。規模の経済が働くので利益は出るのですが、ユーザーサイドからすると、買えるものは本当に自分のほしいものではなくて、ほどほどのものでしたし、ときには無駄なものも含まれていました。スマホを考えても、今まで一度も使ったことのないプリセットアプリがある人は多いのではないでしょうか。けれども、ユーザーはみんな一律でそこにお金を払っているわけです。

 さまざまなサービスも同様です。たとえば銀行は送金、投資、貯蓄等などといった金融に関連するものを、ほどほどのラインナップを揃えて提供してきました。学校教育というサービスも、授業の実施、学位等を授与するサービス、学生の能力を指導・向上するサービスから、学生同士のコミュニティ機能、課外時間を過ごすためのサークル機能などをパッケージして提供していると考えられます。

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