CEOトニー・シェイ、「セルフ・オーガニゼーション」の近況を語る
それから4年。つい最近、トニー・シェイが登壇するイベントがあると聞き、ロサンゼルスのダウンタウンにあるWeWorkに行ってきた。そこで耳にしたことは、私に「ザッポスが混沌のトンネルを抜け、新しいフェーズに突入しつつある」ことを確信させるものだった。私はホラクラシーやティールの専門家ではまったくないが、長年、「企業文化」や「コア・バリュー経営」の観点からザッポスを研究してきた自分だから見えることがあると自負している。
今回、読者の皆さんにもまず理解してほしいことが一点ある。それは、今日では、ザッポスは「ホラクラシー」ではなく、「セルフ・オーガニゼーション」に焦点を置いているという点だ。実際、約1時間のトニーの講演でも、「ホラクラシー」という言葉が用いられたのは冒頭の一、二回きりだった。あとは全て「セルフ・オーガニゼーション」で通していた。