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成熟企業が生き残る道は「両利きの経営」──チャールズ・A・オライリー教授が語る本質とは?

「両利きの経営」の本質 セミナーレポート:前編

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成功の罠に陥らないための、3つのアラインメント

 組織カルチャーの重要性について、オライリー教授はピーター・F・ドラッカーの“Culture eats strategy for breakfast.”という言葉を引用して強調した。

「ピーター・ドラッカー氏は『カルチャーは戦略を食う』と言っています。つまり、正しい戦略が立てられても、カルチャーがその戦略を支えるものでなければ実施できないと述べているわけです」

 KSF、人材、組織、カルチャーが戦略にフィットしている、つまりアラインメント(結合、結びつき)ができている状態になれば、事業は成功する。しかしその成功が、今度は次のビジネスへの移行を阻む原因になる。つまり、成功した事業の規模が拡大し、長く生き残るうちにシステムやプロセスが固定化され、組織構造やカルチャーは過去の事業環境に過剰適応した状態から変化できなくなってしまうのだ。その状態を、氏は「成功の罠」と表現した。

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