1on1やトップダウンに対する、カウンターとしてのワークショップ
──両利きの経営をトップダウンではなくボトムアップの方向から達成するために、ワークショップが有効に機能すると感じました。ワークショップが本来持つ目的や効果には、どのようものがあるのでしょうか。
安斎:ワークショップは、トップダウンに対抗しボトムアップで何かをするための手法なのです。ワークショップはすでに100年以上行われています。たとえば演劇を教える時に座学でやっていても伝わらないから全員でワークショップを活用し演劇を作ったり、住民を巻き込むために町づくりに使われたり。日本初のワークショップは1947年の帝国大学で行われたものだと言われていますが、それまで天皇が決めていた教育というものが民主化され、現場の先生が教育をどうしていけばいいかと考えるために行われたんです。