SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

経営参謀としてのCFO

グリー大矢俊樹氏が語る「経営参謀としてのCFO」──事業再生、M&A、参謀経験が作ったキャリアとは?

ゲスト:グリー株式会社 取締役 上級執行役員 最高財務責任者 大矢俊樹氏【前編】

  • Facebook
  • X
  • Pocket

 最高財務責任者としてCEOやCOOと共に経営に責任を持つ立場であり、経営管理部門を統括するCFOを目指すには、どのような経験を積みキャリアを構築すればいいのか。今回は、ゲストに上場企業3社でCFOを歴任され、現在はグリー株式会社で取締役 上級執行役員 最高財務責任者である大矢俊樹氏をお迎えし、これまでのキャリアから得られた知見や、それぞれ特徴的な3社でのCFOとしての実績や経験を伺いながら、CFOに求められる人材要件を紐解いていく。

  • Facebook
  • X
  • Pocket

「監査法人→投資会社→M&A先でのCFO」として歩んだキャリア前半

大塚寿昭氏(バリューアップパートナー株式会社代表取締役、以下敬称略):大矢さんは3社の上場企業でCFOを務めてこられましたが、これまでのキャリアを教えていただけますか。

大矢俊樹氏(グリー株式会社 取締役 上級執行役員 最高財務責任者、以下敬称略):キャリアのスタートは大学時代に公認会計士の資格を取得したところからですね。在籍していた慶應義塾大学は公認会計士の合格者が多く、周りに勉強している人も多かったので勉強したというぐらいの動機だったのですが。

 大学卒業後は、監査法人のトーマツに入社して8年間、監査業務に従事しました。多くの監査法人はいわゆる“縦割りの組織”ではなく、プロジェクトベースでチームが構成されています。10社担当していたら、10個のプロジェクトチームに参加する形で、固定化した上司もおらず、人間関係などのストレスはありませんでした。若いうちから、クライアント企業の経理部長などと接することで、大局的なものの見方をする立場の方と話ができたのは、貴重な経験でした。

大塚:そこから投資会社のソフトバンク・インベストメント(SBI)に転職されるわけですよね。当時、監査法人から投資会社への転職は珍しかったのではないですか。

大矢:そうですね。会計事務所や税理士事務所を開業して独立する人などは多かったのですが、私はずっと監査をやるより、もう少し事業や経営的な立場に関わりたかったので、転職を決めました。

大塚:SBI時代は投資の仕事をされていますよね。監査とはまた違う立場で事業に関わると、やりがいもまた違ったのではないでしょうか。

大矢:投資先の経営に関わることもあり、おおいにやりがいを感じました。それもあって、この時期から「将来的には一機能の責任者より、事業全体に責任を持つ仕事をしてみたい。ファイナンスを武器に経営的な立場に立ちたい」と考えるようになりました。

大塚:目標としてCFOを意識し始められたわけですね。その後にヤフーに転職されます。

大矢:はい。ヤフーではM&Aにも携わったのですが、その出資先の1つだったクレオに、ターンアラウンド(事業再生)を主な任務として、ファイナンス面だけではなく経営全般を見る立場でCFOとして出向することになりました。株主であるヤフーからの出向なので、影響力の大きい立場でしたね。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
子会社のクレオでCFOからCEOへ。異例の人事でヤフー本体のCFOへ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
経営参謀としてのCFO連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング