消費者と投資家から求められる「長期視点での企業経営」
このように各企業はいま、サステナビリティやサーキュラーエコノミーを戦略の中心に据えられるかどうか、またビジネスとのトレードオフという認識を捨てイノベーションのキードライバーにできるかどうかが問われていると、岩嵜氏は強調する。
なぜ世界の企業がサステナブル企業へと変革を進めるのかといえば、理由の一つにはミレニアル世代やZ世代の台頭がある。国際機関「世界経済フォーラム」の調べによれば、ミレニアル世代の約半数は気候変動を問題視し、Z世代の9割近くが社会問題や環境問題を意識している。彼らは社会課題への意識が高く、気候変動などの問題をまさに自分ごとと捉え、企業や政府に対する意思表明をいとわない。世界の企業はこうした意志ある顧客に向き合い、未来を共創することが求められている。