次のリーダーを“過去の業績”で決めてはいけない
日置:中島さんがおっしゃったようなタレントアロケーションを実行できるリーダーシップをどう作り出すか、その点が非常に悩ましいところです。というのも、社内外問わず今はどちらかというと右肩上がりの環境の中で「結果を出した」方々が、取締役会のメンバーになっているわけです。そのような取締役会に、これからの時代を担う次の社長を適切に指名することは可能でしょうか。
中島:現状ではそれができていないケースが多いと見ています。しかし、それができる取締役会や指名委員会を作らなければなりません。また、いったんそんな理想的な取締役会や指名委員会ができても、取締役としての任期が来れば退任していきます。それでも取締役会や指名委員会として優れた人材を指名する能力が持続的に保たれることが必要です。そのような取締役会と指名委員会のサクセッションを目指してある企業と取り組んでいるところです。