インタビュー ニューノーマルのミドルマネジメント

Chatwork CFOの井上氏が語る、成長企業のミドルマネジメントとコミュニケーション

第2回 ゲスト:Chatwork株式会社 井上直樹氏

 様々な企業が新規事業を求める中、新型コロナウイルスの流行によって就労形態も変わってきています。こういった状況の中、ミドルマネージャーは何を求められているのでしょうか。本連載では、Coupa株式会社 代表取締役社長/ジャパン・クラウド・コンサルティング アドバイザーの小関貴志氏が対談ホストとなり、グローバル企業のリーダーたちや、新しいマネジメントアプローチを提言する方々との対談を通じて、ミドルマネジメントの“型”を探っていきます。
 今回のゲストはChatwork株式会社 取締役CFO兼コーポレート本部長の井上直樹氏。広告代理店、コンサル、外資系メーカー、日本の大企業を経験し、海外経験も豊富な井上氏に、企業ごとのマネジメントスタイルの違いやポストコロナのコミュニケーションの工夫、キャリアについての考え方を聞きました。

[公開日]

[語り手] 井上 直樹 [聞] 小関 貴志 [著] フェリックス清香 [写] 和久田 知博 [編] 梶川 元貴(Biz/Zine編集部)

[タグ] マネジメント 経営 コミュニケーション ミドルマネジメント

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コロナ禍のコミュニケーションでミドルマネージャーが意識すべきこと

小関貴志氏(以降敬称略):Chatworkさんは日本発のSaaSビジネスとして、中小企業向けのビジネスチャットを手がけていますね。今年になって大幅に社員数を増やしたと聞いています。

井上直樹氏(Chatwork株式会社 取締役CFO、以降敬称略):昨年までは社員数は100名ほどでしたが、現在は200名近くになっています。今は元々いた人よりも新しい人が多いですね。

小関:新型コロナウイルスの影響でオンラインツールの需要が劇的に増し、そこに対して投資をした形なのでしょうが、この環境で新しい人が多いとなると、入社してまだリアルで会えていない方もいそうですね。

井上:そうなんです。入社してから一度もまだ出社していない社員もけっこう多いと思います。元々リモートワークを取り入れている企業だったので、働き方に関してはオンラインとオフラインの比重が変わっただけという感覚もあるのですが。

小関:Chatworkさんには、こういったリモート環境下でのマネジメントやコミュニケーションのベストプラクティスがあるように思うのですが、いかがでしょうか。たとえば、対面が減るとチャットやメールが増えますが、何か配慮をされていますか?

井上:元々リモートになる前からチャットで話す傾向が強い企業でした。非同期コミュニケーションであるチャットには、個々人が自分の一番効率的な仕事の仕方を追求しつつコミュニケーションがとれるというメリットがあります。

 一方で、コロナ禍でなかなか会えない環境では、対面のコミュニケーションも重要になります。Chatworkには新しく入った方も多いですし、顔を合わせることを重視して、毎朝仕事に入る前に必ずビデオ会議をするようにしている部署もあります。業務中も2、3分の短い時間での確認を、ビデオ会議システムを使ってやることも多いです。会議というと「少なくとも30分とられてしまう」というイメージがありますが、チャットよりもビデオ会議の方が早く解決するケースもあると考えています。

小関:チャットだとちょっと手間がかかる確認などもありますもんね。

井上:そうなんです。Chatworkは「働くをもっと楽しく、創造的に」をミッション、「すべての人に、一歩先の働き方を」をビジョンとしているので、働き方は常に深く考えて実践し、それを自分たちのプロダクトにも反映するようにしています。

 また、リモート環境下では、相手に伝える内容を充実させることはもちろんですが、その伝え方・反応の受け取り方も意識しています。たとえば月に一度ある全社の朝礼「Cha室」では、全社への共有はビデオ会議でやり、役員Q&Aは別途ラジオのように配信できないか等検討しています。朝礼「Cha室」中に役員に質問するのは勇気がいるかもしれませんが、ラジオ形式なら素直な質問が出てきやすいと思います。

小関:発信内容の充実とともに、発信方法を吟味して選んでいるんですね。

井上:伝え方、意見の吸い上げ方、匿名か実名か等を意識するのは、リモート環境だと今まで以上に重要になる気がしますね。

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