リアルタイムデータを活用した「ワッパーDetourキャンペーン」
そして、先に田村氏が語ったように、「ポストCookie時代」には1stパーティデータの利活用が重要になってくるのは明らかだ。その中で、いかに付加価値の高い1stパーティデータを活用するかが大きなポイントになる。そこで、Brazeでは自ら1stパーティデータを収集する機能に加え、より精度の高い1stパーティデータを組み合わせることで、より深い顧客理解を行う設計となっている。たとえば、たとえば、Treasure Data CDPとの連携により、Brazeでは取得できない1stパーティデータによって顧客プロファイルをリッチにしたり、より精緻なセグメント分けを行ったりできる。
そうした顧客エンゲージメントにリアルタイムでのデータを活用した事例として、新田氏から、バーガーキングの「ワッパーDetourキャンペーン」が紹介された。施策では位置情報を使った「ロケーションマーケティング」の他、リアルタイムの顧客情報を活用したパーソナライゼーション、そして、アジャイル型のA/Bテストによる適切なアプローチなどが行われた。
まずバーガーキングのスマホアプリをダウンロードした人に対して、アプリ内でのメッセージでキャンペーンの詳細を通知し、メリットを示しつつ位置情報とプッシュ通知を有効にしてもらうといった申し出をする。そして、顧客が競合であるマクドナルドの店舗近くに来ると、バーガーキングのアプリにクーポンが届き、さらにアプリ内でオーダーまで完了できるというものだ。さらには最寄りの店舗への道筋も表示され、いたれりつくせりの内容となっている。このキャンペーンにより、モバイルでの売上は3倍となり、アプリの新規登録者は320万人を超え、月間ユーザも53.7%増えた。
「リアルタイムデータを用いたオムニチャネルによる体験設計を行い、ビジネス成果につなげるという、まさに次世代データ活用によるカスタマーエンゲージメントのポイントになると言えるだろう」と新田氏は語り、セッションのまとめとした。
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