コーポレートガバナンス・コード改訂と人材版伊藤レポート
「人材版伊藤レポート」での提言が、2021年6月の「コーポレートガバナンス・コード」の改訂に繋がり、特に以下の内容が新たに盛り込まれた。
第3章の「適切な情報開示と透明性の確保」において、「上場会社は、経営戦略の開示に当たって、~中略~、人的資本や知的財産への投資等についても、自社の経営戦略・経営課題との整合性を意識しつつ分かりやすく具体的に情報を開示・提供すべきである」が盛り込まれた。
第4章の「取締役会等の責務」において、「取締役会は、中長期的な企業価値の向上の観点から、~中略~人的資本・知的財産への投資等の重要性に鑑み、これらをはじめとする 経営資源の配分や、事業ポートフォリオに関する戦略の実行が、企業の持続的な成長に資するよう、実効的に監督を行うべきである」が盛り込まれた。
出典:株式会社東京証券取引所『コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~ 』(株式会社東京証券取引所 2021/6/11)
「人材版伊藤レポート」は、2021年6月の「コーポレートガバナンス・コード」の改訂に盛り込まれた上記の補充原則の背景を知る上で、経営者だけでなくコーポレート部門のスタッフも理解することが望ましい報告書である。