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Sozo Ventures中村氏と語る、日本の大企業への提言──鍵となるコミュニケーション設計とは

ゲスト:Sozo Ventures ファウンダー/マネージング ディレクター 中村幸一郎氏[後編]

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 Sozo Venturesの共同創業者・中村幸一郎氏とリブライトパートナーズ株式会社 代表取締役 蛯原健氏の対談後編では、大企業に対する提言を議論した。その鍵をいくつかのポイントにした。注目したいのが、新規事業部門と既存事業部門の情報格差を埋めるための「コミュニケーション設計」だ。

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スタートアップ投資はギャンブルではない。情報の見極め方

蛯原健氏(以下、蛯原):さきほどは、グローバルでのスタートアップ投資に関する潮流や、日本のスタートアップエコシステムへの提言に関して議論しました。ここからは大企業の役割を集中的に議論できればと思います。

中村幸一郎氏(以下、中村):そうですね。私からは主に4つの提言を、米国での事例や日本企業での事例を交えてお話ししていきたいと思います。

 大企業への私からの提言は主に4つあります。「スタートアップ投資の確率論」「情報の真偽」「業界の専門性」「イノベーション人材と情報格差」の4つです。

日本の大企業への提言1:スタートアップ投資の確率論

蛯原:では、1つ目からお願いします。

中村:これはスタートアップ投資の確率論的な話です。前編でも述べましたが、継続的にビジネスができるVCは、「投資対象の50%が8倍の企業価値」にならないと次のファンドを組成できません。まさに「スタートアップ投資の確率論」です。

 やみくもに多くのスタートアップに接触しても、この確率を達成しなければ誰も幸せになりません。「アクセラレーター・プログラム」への過度な期待が悪い例です。多くのスタートアップを初期段階でリスト化するのはいいのですが、それまでに様々なコミュニケーションをして、最終的には絞り込んで追加投資を行い、成長可能性のあるスタートアップを集中的に支援します。アクセラレーター・プログラムは米国でも成功事例が少なく、稀有な成功例としてペア(Pear)を挙げました。ペアは場所だけを提供して闇雲に数を紹介するのでなく、丹念に年間10社前後を丁寧に育てて実績を出しています。

日本の大企業への提言2:情報の真偽

蛯原:では、大企業は何を判断基準にスタートアップと接すればいいのでしょうか。

中村:誤解を恐れずに言えば、「誰が正しいことを言っているのか」を選別する基準を持つことです。スタートアップ投資に関して語る人がいる場合、その内容の真偽は「過去実績」で判断できます。スタートアップ投資に関して、唯一と言っていい判断基準になります。

 VC業界は成功に継続性があります。なぜならば、情報の非対称性があるビジネスだからです。正しい情報ソースを持っている人が成功する確立が当然高まります。VCとしての過去実績の真偽を必ずチェックすることが必要です。

蛯原:ありがとうございます。「過去実績」を判断する基準とも関係しますが、スタートアップ投資の目的として「財務リターン」か「戦略リターン」かという、昔から延々と続くテーマがあります。中村さんはどう考えますか。

中村:「財務リターン」が出ていて、さらに難易度の高い「戦略リターン」が出ているか。その順番で考えるべきです。「財務リターン」が出ていないのは話になりませんが、財務リターンにはラッキーヒットもあります。これだけは断言できるのですが、VCが本業の「財務リターン」が出ないのに、それより難しい「戦略リターン」が得られるということはまずないということです。

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この記事の著者

栗原 茂(Biz/Zine編集部)(クリハラ シゲル)

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