商船三井とJERAは、商用運転開始を目指しているJERAの愛知県「碧南火力発電所」向けをはじめとした燃料アンモニアの輸送に向けて検討を開始することとし、覚書を締結した。
アンモニアは、現在、肥料原料としての利用が中心。燃焼時に二酸化炭素を排出しない次世代のクリーンエネルギーとして、石炭火力発電所における混焼利用や、水素キャリアとしての活用などを中心に、今後大規模な需要が見込まれているという。
同覚書に基づき、両社は、大型アンモニア輸送船の開発や安全な輸送体制の構築などを進める。具体的には次の項目について検討するとしている。
- 国内火力発電所および受入基地に適した燃料アンモニア輸送船の開発
- 燃料アンモニア輸送・受入体制の構築
- 船舶燃料としてアンモニアを使用した推進機関の実装および航行
- 燃料アンモニア受入に関するルール形成に向けた関係各所への働きかけ
両社は今後、2020年代後半の碧南火力発電所4号機における燃料アンモニアの大規模混焼(熱量比20%)の商用運転に合わせて、発電燃料としてのアンモニア輸送方法を確立することで、燃料アンモニアのサプライチェーン構築を目指すという。