イノサイトも注目する、「フィンテック」の3つのパターン
国内ではFIBC(Financial Innovation Business Conference)のようなイベントを通じて、ベンチャーエコシステムをつくる動きもある。こうしたイベントは、ベンチャーにとっては大企業へのエグジットや協業を促し、大企業はベンチャーから学べる良い機会となっている。海外では、ゴールドマンサックスやHSBCはベンチャーキャピタルを、 JP Morganはインキュベーションプログラムを立ち上げている。
エコシステムがあり、資金が回っているように見えても、新規事業やベンチャー立ち上げは簡単ではないのがリアリティである。毎年生まれるベンチャーの数は膨大で、成功するベンチャーは一握りに過ぎない。さらに、フィンテックの技術にまで興味を持ち始めると情報の渦に巻き込まれ、情報はあるが、行動が伴わないケースもよくある状況である。劇的に増える膨大な情報を前に、耳年増になることなく整理するには「実績ある軸」が重要になる。その軸として、既存システムを破壊するかどうかという「破壊的イノベーション」のパターンに注目してみてはどうだろう。