リクルートのマネジメントコントロールの変遷、サイロ化を乗り越えるためのFP&Aの組織体制
リクルートでは、これまで紹介してきたようなFP&Aに関する体制を構築しているが、最初からこのような設計だったわけではない。急成長をした創業期を経て、バブル崩壊により生じた巨額の負債返済期、グローバル化・事業の多角化期などを経て、その時代に合わせて形を変えてきた。
2022年4月以降、リクルートのFP&Aは下図のような組織体制になっている。従前の体制では部分最適が進み、組織の壁やサイロ化といった課題が顕在化。これを解決しながら、SaaSのような領域横断的なサービスの開発や営業を展開するために、2021年4月に分社各社を一社に統合し、部門別ではなく職種別に組織を再編したという。ただし、業績は従来のリボン図モデルをベースとした事業別に管理しており、実態としては、マトリックス型組織という形になっていると三木氏はいう。