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シン・鬼十則

KDDIでのCVC設立も電通での営業も全ては“パッシブに”──川端氏のキャリアに見る「シン・鬼十則」

第4回 ゲスト:アクティブビジョン 川端康夫氏

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 昭和の時代に電通躍進の原動力となった「鬼十則」を、イノベーションの源泉となる「シン・鬼十則」として再発見する本連載。元電通マンで鬼十則を愛する蓮村俊彰氏が、令和の現代において「シン・鬼十則」的な活躍をしている方々に、その取り組みや考え方を伺っていきます。今回のゲストは川端康夫氏です。1992年、電通に入社し、世界的電器メーカー担当営業として活躍。携帯電話の普及期にコミットした後、KDDIへ出向。新規事業立ち上げやCVCファンド設立、ベンチャー出資に従事した後に2017年に独立し、現在はフランスや台湾といった海外、特にアフリカにおけるビジネスにおいて、長期的視点での伴走型戦術コンサルティングを手がけられています。

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最初のクライアントに“人”として育ててもらった

蓮村俊彰氏(以下、蓮村):川端さんは、平成4年(1992年)に電通に入社され、その後KDDIに出向し、新規事業立ち上げやベンチャー投資・育成に数多く携わられました。70年前にテレビ産業の勃興を成し時代を築いた電通、そして移動体通信産業の拡大期に躍進したKDDI。時代を築く2社を経験した川端さんに、鬼十則との関わりを伺っていきたいと思います。

川端康夫氏(以下、川端):実は学生時代は、電通どころか、組織への就職自体に抵抗感があったんです。父は国立の研究施設で働いていたのですが、自らの力ではいかんともしがたいところで、組織の論理に翻弄される様子を目にしてきました。

 そこで自分で食っていける資格として、弁護士を志望します。1浪で大学に入学、2留しつつ試験に挑みましたが、失敗してしまいました。いよいよ司法浪人する余地がなくなり、就活する必要に迫られます。ちょうど趣味のヨットを通じて知り合った電通に勤める先輩に相談したところ、うちを受けてみたらと言われたんです。「お前なら、務まるかもしれない」と。

蓮村:組織に抵抗感があった川端さんが、その後のキャリアを通して、大企業からスタートアップ、NGO・NPOといった団体まで、様々な組織の事業創造や成長のサポートを手がけていることが興味深いです。

川端:今回のテーマとなっている鬼十則はアクティブな行動規範ですが、私はどちらかというとパッシブ(受け身)な人間で、振り返ると“吹いてる風”に従ってきた仕事人生でした。ただ、アクティブもパッシブも関係なく、鬼十則の1番目「仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。」は普遍的な姿勢として、いつも頭にありますね。

 新入社員としての配属希望も「営業以外だったらどこでもいいです」と伝えました。自分のパッシブな性格が、広告会社の営業には合わないと勝手に感じていたからです。しかし、結局は当時の電通にあった「営業局付のマーケティング」という職種に配属されます。最初の半年こそマーケティング局でしたが、その後電通では長らく営業部門に在籍することになりました。

 営業として最初に担当したのは、消費者金融企業のプロミス(現 SMBCコンシューマーファイナンス)でした。私を一人前の営業として育ててくれたのは、間違いなくプロミスの方たちです。今ではとても感謝していますが、当初は業界への先入観がありました。またしても思いがけない人事に、デスクでぶつくさ言っていたところ、先輩にこっぴどく叱られたこともあります。

 クライアントのプロミスには、鬼十則を身につける以前に、人として育ててもらった感覚があります。その基礎のおかげで、いわゆる“営業マン”ではなくとも、自分なりのやり方で営業職をやってみようと思うようになりました。

 プロミスを担当していた頃、どうしても上司の指示では対応できない局面がありました。悩んだ末に、「作りものじゃない自分でいく」と覚悟を決めて、最大限の正直さで臨んだところ、プロミスの方たちがしっかり受けとめてくださった経験があります。以来、今もお付き合いがあるほどの深い関係性を築けました。そのときの成功体験は後のキャリアにも活きていると思います。

アクティブビジョン株式会社 代表取締役 川端康夫氏
アクティブビジョン株式会社 代表取締役 川端康夫氏

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この記事の著者

皆本 類(ミナモト ルイ)

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