パイプラインの実現には「イノベーション・マネジメント」が必要
最後に、イノベーション・パイプライン全体を取り囲むように、経営層やサポート組織などによる「イノベーション・マネジメント」が必要だとブランク氏は述べる。この点については、国際規格にもなっているイノベーション・マネジメントシステム(ISO56002)を参照することも効果的だという。
イノベーション・マネジメントとは具体的には何だろうか。たとえば、インキュベーションの際に直面する、市場投入のためにクリアしなければならない条件というのは、一度把握してしまえば、あらかじめその条件をクリアした製品を開発することは可能だ。そうした知見をフィードバックすることもまた、イノベーション・マネジメントの機能の一つである。システマティックなイノベーションにおいては、同じミスは繰り返されない。