再現性あるイノベーションには「本来の意味でのマーケター」が必要
仙石:日本でそうした産業構造が根付いた理由とは何だとお考えですか。
田村:日本の産業構造が必ずしもイノベーションに不向きだというわけではなく、“時代に合わなくなった”側面が大きいのだと思います。日本はその国民性を含め、ヒエラルキーを形成して分業体制で効率的にビジネスを回すのが得意でした。かつて、それは「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という成功モデルだったわけですが、やがてそれを超えるモデルを各国が作り出していき、相対的に日本が遅れをとるようになったのではないかと。