日建設計は、社外とのコラボレーションの加速や社内コミュニケーションの活性化を目的として新設した「PYNT(ピント)」の1年間の活動を通して得た知見と成果、今後の展望について発表した。
現在PYNTでは「持続可能な地域運営」「ネイチャーポジティブな都市」「市民自らが意志決定する自律分散型まちづくり」など、10個のテーマを掲げ、それぞれに関心のある人が「ありたい未来」をつくる共同体をFUTURE COLLECTIVESと呼んで活動している。
また、プロジェクトが生まれ、社会実装するまでの5つのステップ「PYNT Co-CREATION STEP(MEET、CROSS、FOCUS、TRY、INSTALL)」を設定。具体的には共通の課題意識を持ったメンバーを「つなぐ」こと、社会実装を想定したビジョンや仮説づくりをサポートして未来を「構想する」こと、プロジェクトの実証先とのマッチング、ツール開発により「社会実装する」の3つの機能を有するという。
初年度(2023年4月~2024年3月)は、社内および社外の共創パートナーとの関係構築に注力。来訪者が約6,000名、テーマを持った議論に発展しつなげた案件が62件、企画化を実施した案件が30プロジェクト、実証実験やイベント実施などのアクションを起こした案件が6プロジェクト、そして事業化検討などの社会実装フェーズの緒に就いた案件が1プロジェクトという成果を得たとしている。
日建設計は今後、領域や業界を超えて社会課題解決に挑戦する「社会環境デザインプラットフォーム」を目指し、PYNTを通じた社内外のパートナーとの関係性づくりを継続するとともに、まちや暮らしのありたい未来のために共創を生み出す支援を行っていくとのこと。課題意識を持つパートナーとのマッチング強化、ツールの開発やプロジェクトの解像度を上げるプログラムを展開するなど、社会実装までの支援プログラムの強化を図っていくという。