イノベーションのノウハウだけは成功しない理由
1997年に『イノベーションのジレンマ』が出版されてから、四半世紀以上が経ったことになります。クリステンセンの慧眼によって大企業はいつまでも安泰ではなく、スタートアップが有利な状況があることが説明されました。
さらに、技術ではなく、その使い道として顧客のジョブ、つまり困りごとに着目することで、大企業にもイノベーションが起こせることが、クリステンセンに限らず、多くの経営学者が認めるところとなっています。そのノウハウは実践されており、スタートアップのみならず、大企業の新規事業創出に活用されています。例えば、アマゾンを創業したベゾス氏は、クリステンセンから多くの示唆を得ていることがわかっています。