JR東日本グループは、野村総合研究所(以下、NRI)と共同で、地域創生を目的として「株式会社地域みらいブレインリンク」(以下、地域みらいブレイン)を設立する。

地域みらいブレインは、地域のビジネスをリデザインし、政策提言などへもつなげていくシンクタンクとしての活動と、事業化までの伴走支援活動を一体的に提供する。
地域イノベーター支援に向けた重点領域

地域みらいブレインは、くらし・経済・人材に関する地域課題を重点領域として位置づけ、100年先を見据えた地域活性化のシナリオを提案する。
①地域のくらしの基盤・生活インフラ(移動・交通/ヘルスケア)
持続的な生活サービスのあり方の研究に基づき、デマンド交通や自動運転技術の活用による持続可能な地域交通を支援。また、医療や薬局などの地域のヘルスケア事業者に対して、オンライン診療などの活用により患者との接点拡大を支援する。
②地域の産業・経済振興(食農・一次産業/観光・交流)
新たな地方経済活性化のあり方の研究に基づき、スマート農業の推進や6次産業化などにより収益性の向上・持続的な産業を支援。また、DXにより、宿泊観光業の事業継承や運営効率化を支援する。
③地域イノベーターの創出につながる人材・イノベーション・教育
地域を支える人材の育成・創出や人材流動化のあり方の研究に基づき、地域のプレイヤーによる、自律的な地域課題解決型ビジネスの創出・運営に向けて、共創パートナーとともにナレッジを提供。

地域イノベーター活動拠点としての「LiSH」ネットワークの展開
TAKANAWA GATEWAY CITYのビジネス創造施設「LiSH」と「野村マネジメント・スクール」、各地に新設する「LiSH」をつなぎ、地域イノベーターとの協働を開始。
- 秋田駅ビル「アルス」に設立予定の地域イノベーション拠点「LiSH AKITA(仮称)」を皮切りに、日本各地・世界に「LiSH」を開設。TAKANAWA GATEWAY CITYの「LiSH」をハブとした地域イノベーター支援ネットワークを構築する。
- 地域みらいブレインは、「地方経済」「生活サービス」「人材・イノベーション」に関する研究成果を踏まえ、広域的な課題解決シナリオに基づく持続的なビジネスモデルを示し、10月より地域課題解決に取り組む地域イノベーターを募集。「JRE Station カレッジ」とも連携しながら、鶴岡などでも実績のあるNRIのイノベーション創出支援のプログラムをカスタマイズした起業創発プログラムを提供する。
- 地域みらいブレインは、各地の「LiSH」会員と、ハブとなるTAKANAWA GATEWAY CITYの「LiSH」会員をはじめとする多様なパートナーを接続し、ナレッジの共有から、マッチング機会や商談機会の提供、実証実験や首都圏・海外での販売の支援までを行う。

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