成功するビジネスモデルで重要な「ターゲット顧客」
セグメントの4R
さて、「顧客セグメントをどの程度まで細かく分ければよいか」という問題にぶつかりますが、セグメンテーションを行うための4つの条件をご紹介します(図8)。効果的なセグメンテーションを行うためには、以下の条件を全て満たす必要があります。
- そのセグメントの収益性、魅力度、獲得や維持にかかるコストなどの観点より優先度が付けられること。
- そのセグメントから十分な収益や利益を得られるほどの規模をもっていること。
- そのセグメントに適切なコストと有効なチャネルで接することができること。
- そのセグメントへの価値提案やオファーを行った際の反応を測定できること。
いずれにしても、顧客セグメンテーションにおいては、インタビューをはじめとする仮説の立案、テスト実行、結果の検証を素早く回していくことが必要ですね。複数のマーケティング施策を実行しながら、一定期間の結果を検証していく「チャンピオン・チャレンジャー施策」なども有効な手段です。
ターゲット顧客の購買に影響を与える人々
B2Cビジネスにおいても、しばしば取り上げられるケースとして任天堂のWiiがあります。任天堂は、家庭用ゲームに否定的な反応を示す主婦、関心のないシニア層まで味方にすることによってWiiをヒット商品に育て上げることができたことは記憶に新しいかと思います。
ターゲット顧客の定義手順
次にターゲット顧客の定義手順を整理していきましょう。
- ターゲット顧客とそのセグメントを明確にするためのブレーンストーミングを行う。
- 現在の顧客をイメージしながら、セグメントとその特徴を説明する。
- 前述の4Rを意識しながら、セグメントの有効性を確認しながら既存顧客を分類する。
- セグメントごとに、顧客数、利益、成長率などの情報を加える。