パーソルイノベーションは、同社が運営する副業人材マッチングサービス「lotsful(ロッツフル)」において、2025年8月に実施した調査の結果を公開した。

調査結果
副業経験者、今後の副業意向ともに減少。職種別では営業職の実施率減少が顕著に
副業経験者の推移を見ると、直近半年間で副業を「実施した」と回答した人の割合は前回調査(2025年5月)の42.2%から39.5%へ2.7ポイント減少。今後副業を「実施するつもりだ」と回答した人の割合も前回調査の51.8%から48.0%となり、3.8ポイント減少した。副業職種別に副業の実施率の推移を見ると、特に営業職での減少が顕著で、前回調査の15.1%から9.1%へ6ポイント低下していた。


平均副業月収は「10万円以上20万円未満」という人の割合が最多に
副業経験者を対象に、副業で得た月あたりの平均収入について尋ねたところ、前回調査では「20万円以上30万円未満」の回答が最多であったのに対し、今回は「10万円以上20万円未満」の回答が最も多く30.0%となった。
また、過去の調査結果と比較すると、平均副業月収が「10万円以上20万円未満」と回答した人の割合は、2024年5月調査の31.4%に次ぐ2番目に高い割合となった。

参考データ
半数以上が週休3日制制度の導入予定もない一方で、4人に1人は制度があると回答
勤務先における週休3日制の有無と利用状況について尋ねたところ、「制度はなく、導入予定もない」が最多の53.4%となり半数以上が今後の導入予定もないことがわかった。一方で、「制度がある」と回答した方は全体の25.1%で、新しい働き方が徐々に浸透してきていることも伺える。

週休3日制で増えた時間で副業やリスキリングに取り組む姿勢も
勤務先における週休3日制の導入・利用状況と、副業経験の関係をクロス集計で見てみると、「週休3日制があり、自分も利用している」と回答した人の93.3%が、直近半年の間に副業を実施。勤務先企業に週休3日制の制度がある・利用している人ほど副業実施率が高いことがわかった。また、週休3日制で増えた余暇時間をどのように使いたいかを尋ねたところ、全体では「趣味・余暇の充実」が最多だが、副業経験者には「副業に取り組む」「スキルアップ・学び直し」の回答比率が全体よりも高い傾向が見られた。


半数以上が「週休3日制が勤務先に導入されたら利用したい」と回答
現在は勤務先に制度がないと回答した人を対象に、もし週休3日制が勤務先に導入された場合利用したいか尋ねたところ、「ぜひ利用したい」が最多の33.4%に。「どちらかといえば利用したい」と回答した人とあわせると59.3%と半数以上が利用したいと考えていることがわかった。

3割超の人が、週休3日制を導入している企業に「機会があれば転職を検討したい」と回答
週休3日制を導入している企業に対してどう感じるか尋ねたところ、「機会があれば転職を検討したい」と回答した方が33.8%と最多となった。

週休3日制の懸念点は「給与が減ること」
週休3日制について懸念することを尋ねたところ、「給与が減ること」が52.7%と最多。次いで「業務量が変わらず、逆に負担が増えること」が31.4%となった。

また、週休3日制の導入に関して、企業側に期待したいサポートは何かを尋ねたところ、「給与減少を補う手当や報酬制度の整備」が37.3%と最多で、次いで「業務量・タスクの最適化・見直し」が30.9%となった。

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