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「洞察」と「データ」によるマネジメント

ロジカルに導き出したインサイト、観察者の心の中に形成されるインサイト

第2回 

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ロジカルに導き出したインサイト、観察者の心の中に形成されるインサイト

 ビジネスの現場で「インサイトを得る」という言い方を注意深く聞いてみると、2つの異なる意味で使われていることがわかる。エビデンス・ベーストやロジカル思考から得られるインサイトには、外部に客観的な答えがありそれを可視化したものというニュアンスがある。方法が適切であれば誰でも同じ結論を導き出せるし、再現性もある。MBAのカリキュラムや、コンサルティング会社が体系化している方法論もこれに近い。

 もうひとつは、インサイトはどこかに実在するものではなく観察者の心の中に形成されるものという考え方である。明確な根拠はなくても「こうに違いない」、「これは間違っている」と確信する経験は珍しくない。自分がなぜそう思ってしまったかを自分自身に問い直すことで腑に落ちる理解ができ、観察された事象やデータはその直観的な確信を得るための触媒のような役割を果たす。一流といわれるデザイナーの作品、マーケターの企画、経営者の決断などには共通して見られるものだ。

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この記事の著者

萩原 雅之(ハギハラ マサシ)

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