SOMPOホールディングスは2025年11月21日、国内グループ会社30社以上および社員最大約5万人を対象とする株式報酬制度の導入を発表した。制度の運用開始は2026年7月を予定している。
この株式報酬制度は、SOMPOのパーパスである「安心・安全・健康であふれる未来」の実現に向けて、グループ全体での一体感や、経営戦略の推進に対する社員のコミットメントを強化することを目的としている。グループ各社や役職に関わらず、対象となる社員には一律の株式が支給されることで、企業価値向上への意識を高める狙いがある。また、社員のファイナンシャル・ウェルビーイングにも寄与する制度設計としている。
具体的には、国内グループ会社30社以上の社員を対象とし、支給対象者は最大で約5万人となる。支給される報酬は現物株式であり、株式数は所属会社や役位にかかわらず固定される。原則として年1回の支給を予定している。
制度の運用スキームは、米国で普及しているESOP(Employee Stock Ownership Plan)を参考にした信託型の仕組みを採用する。SOMPOとグループ会社が定めた株式給付規程に基づき、対象社員にポイントを付与。その後、一定期間を経て所定の条件を満たした場合、信託を通じてポイント相当分の株式が支給される形となる。詳細な運用や信託スキームについては、今後決定次第、改めて公表する方針である。
今回の導入発表は、グループ規模における株式報酬制度の横断的設計として注目される。経営側と社員が資本を共有することで、企業価値に対する意識醸成や経営戦略への参画意識を高め、組織全体の変革を後押しすることが期待される。
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