M&A仲介・アドバイザリーサービスを展開するM&A Propertiesは2025年11月26日、AIを用いた無料の「AI株式価値診断」ツールの提供を開始したと発表した。このサービスは、財務情報など6項目の簡単な情報入力のみで、1分以内に企業の概算株式価値を算定できることが特徴である。

近年、中小企業のM&Aニーズは後継者不足などの社会的背景から高まりを見せている一方で、「自社の適正な価値が分からない」「専門家に相談するハードルが高い」といった課題がM&A推進の障壁となっていた。また、M&A検討の初期段階で必要な株式価値の算定が、専門的知識や時間、そして費用の負担につながる事例も指摘されていた。
M&A Propertiesは、こうした現状を踏まえ、情報の非対称性解消とM&Aプロセスの効率化を目的として本ツールの開発に至った。独自に監修したAIモデルを活用し、客観性と信頼性の高い概算株式価値を無料で示す。ユーザーはWebからアクセスし、必要な情報を入力するだけで診断結果を得ることができる。

さらに、診断後には専門コンサルタントによる無料相談を実施し、算定結果を基にした詳細な企業価値評価やM&A以外の経営判断支援も受けられる仕組みとした。同社は「最善の選択肢」を重視し、M&Aに限定しない経営課題解決への視点も重んじている。
今後、同社はこのサービス提供を皮切りに、M&Aプロセスにおける透明化をさらに推進し、多様な経営課題への対応力を高めていく方針である。
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